「太陽光発電投資は天候に左右されてしまい、結果的に損をするのでは?」そう考えている方は多いかもしれません。
自然エネルギーを使っている以上避けられないことですが、それでも安定的な利益を望める投資です。
太陽光発電は、太陽光をソーラーパネルで集めて電気に換えるという性質上、どうしても天候に左右されてしまいます。太陽光発電のデメリットとして真っ先に挙げられるのが「天候の影響を受けやすい」という点でしょう。
晴れの日は問題ありませんが、天気が崩れて曇りや雨、雪になると発電量が少なくなります。さらに時間帯で日照量が変わるうえ、夜間は太陽光がないので、24時間ずっと発電できるわけではありません。太陽光発電に適した用地であっても、異常気象によって日照量が低下するリスクは避けられないのです。
安定的な収益を見込める太陽光発電ですが、このように自力ではどうしようもないリスクが伴います。その点を理解して的確な対策を打ちさえすれば、天候による日照不足のリスクは悲観するほどのものではありません。
日本の晴天日数の平均は217日前後。単純計算すると、1年のうち約60%が晴れているということです。
季節によって天候が左右される日本では、月単位では収入に差が出る可能性がありますが、年単位で見ると大きな増減はしないと考えられています。
太陽光パネルの公称出力が大きいほど、わずかな太陽光でも多く発電することができます。その分設備費用が大きくなってしまいますが、売電収益で初期費用を回収できる見込みがあるなら、天気が良いときにたっぷりと発電できる高出力の設備を検討したり、太陽光パネルを増設したりして、より効率的に発電する方法もあります。
「雲量を1~10の数字で表したとき、雲量2以上8以下の状態」のこと。天気は観測機器で測ることが難しいため、目視で観測しています。天気予報では、うす曇りであっても地形や物の影が確認できる状態なら「晴れ」と表現するようです。定義上の「晴れ」であれば、発電に十分な太陽光が得られるでしょう。
気象庁の観測データによると、日本でもっとも晴天が多いのは香川県の249.5日。続いて愛媛県、徳島県、高知県と続きます。太平洋に面した高知県は年間降水量もトップクラスであり、天候の変化が激しい地域です。
一方で、瀬戸内海側の香川県・愛媛県・徳島県は降水量が少なく、しばしば水源が枯れかけることもあります。一概には言えませんが、香川を中心とした四国地方は晴れが多い地域だと言えるでしょう。
もっとも晴天率が低いのは秋田県です。日本列島においては東に行くほど晴天率が低いという結果に。特に、日本海側は曇りや雨が多いという傾向があるようです。
一度設置してしまうと動かせない太陽光発電は、自然災害を避けることができません。そのため、万一のために自然災害保険に加入することをおすすめします。太陽光発電の設備は一つひとつが高価ですから、もし災害によって甚大な被害が出た場合、修繕費がかさんで利益を生むどころではなくなってしまうおそれもあるからです。
必ずしも自然災害補償付きの設備を購入する必要はありませんが、台風や雪害など、思わぬ自然災害が多い日本では、保険に加入しておくことで安心して太陽光発電投資に打ち込めるでしょう。
天候に左右されやすい太陽光発電投資においては、土地の購入から設置までを一貫して行っている業者を選ぶのがおすすめです。
こういう業者はその土地の気候や特性をよく理解しているので、日照量の増減も計算に入れて、土地の購入が可能かどうかを判断してくれるからです。
遊休地に太陽光パネルを設置するときでも、土地の気候に合わせたプランを提案してくれるでしょう。
太陽光発電の導入にあたって、どうしても考えておかなければいけないのは、自然災害によるリスクとその対策です。リスク対策のためには前述のとおり、自然災害保険に加入することももちろんおすすめですが、それ以外にもできる対策があります。台風・積雪・落雷による自然災害リスクとその対策について、それぞれ見ていきましょう。
2018年は日本に超大型台風が次々と襲いかかり、家の屋根につけた太陽光発電パネルがはがれて飛ばされるだけでなく、遊休地などを利用した大型の太陽光発電設備も丸ごとひっくり返るという被害も多発しました。
このように「台風の影響によって太陽光発電パネルがあちこちで大きな被害をもたらした」という事実はニュースでもたびたび報道されましたが、そんな中でも「被害を免れた、被害を最小限に食い止めた」という太陽光発電も少なくありません。
台風被害のリスクを少しでも抑えるためにはまず「しっかりとした設置をしてくれる業者を選ぶ」ということが大切です。しっかりとした設置、というのは当たり前のように思えるかもしれませんが、設置の質ひとつで、台風被害リスクは大きく左右されるといっても過言ではありません。
いいかげんな業者を選んでしまうと、「太陽光発電設備設置のために必要な金具が取り付けられていない」などという理由で、台風リスクに極端に弱い仕上がりになってしまうこともあるのです。太陽光発電設備の台風リスクについては、実はメーカー側もかなり厳しめに想定しており、風速60m前後の風までは耐えられるよう設計されています。つまり「メーカー基準をきちんと守って設置できれば、かなり大型の台風でも耐えられるはず」ということなのです。
ですからパネルの取り付けだけでなく、架台や基礎などもしっかりとした強度や安定性を考えた上で設置してくれる業者を選ぶことが非常に大切となってきます。また、架台や基礎の劣化による耐久性の低下を未然に防ぐために、太陽光発電のメンテナンスを重視することも重要です。
「太陽光発電はメーカー保証に全ておまかせ、設置したらそれっきりでOK」と考える業者ではなく、しっかりとしたプラスアルファのメンテナンスサービスを提案してくれる業者を選びましょう。
屋根につける太陽光発電と違い、土地活用としての太陽光発電は「積雪の重みによる荷重リスク」は少ないと言えますが、雪がパネルを覆ってしまうと発電量はぐっと下がってしまいます。このリスクを最小限に抑えるためには、「その地域の積雪量などを考慮した上で、太陽光パネルに十分な傾斜をつける」ということが大切です。
太陽光パネルは雪が滑り落ちやすい構造になっているので、しっかりと傾斜がついていれば、それだけで積雪による発電量低下リスクは大幅に下げられます。また、パネルに十分な傾斜をつけて雪を滑りやすくすることは、積雪の重みによる架台への負担を軽くし、長持ちさせることにもつながります。
「日当たりと、積雪量を考慮した傾斜のバランス」を考えた設置をしてくれる業者かどうか、それをチェックすることが大切というわけです。
落雷による太陽光発電設備へのリスクは「落雷の影響で発電が完全停止してしまうことがある」というだけではありません。「機能が完全停止はしていないものの、ある程度の影響を受けて発電量が低下してしまう」というケースもよくあります。
こうした事態を見逃さないためには、トラブル発生の早期発見につながる常時監視システムなどを利用することが大切です。監視によって発電量の低下や発電停止にいち早く気付いて復旧作業を早急に行うことこそが、落雷の被害とリスクを最小限に食い止める方法と言えます。
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