相続税対策としての活用法

太陽光発電のメリットのひとつに「節税」があります。特に、相続税はしっかりと計画を立てさえすれば、大きな節税に繋がります。

2015年の法改正により相続税の基準が変わった

もしかすると、「相続税の話は自分には関係がない」と思っている方もいるのではないでしょうか。

2015年に相続税の基礎控除額が改定され、控除額が引き下げられたことで、相続税が身近な存在になりました。土地や建物といった不動産の評価額も課税対象に含まれるので、一戸建てや複数の資産を持っている方が亡くなった場合、相続税が発生する可能性もあります。

改定前の相続税の基礎控除額の基準

5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

2015年の改定後

課税価格の合計額-基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)=課税遺産総額[注]

法定相続人が妻と子供2人、合計3人の場合、改定前は8,000万円までは相続税が発生しなかったのですが、改定後は4,800万円以上の資産を相続すると相続税が発生するようになりました。基礎控除が4割も縮小されたことで、相続税を納付する人の範囲が広がりました。相続税は現金だけでなく、不動産などの資産に対しても課税されるので、持ち家や他の資産がある方は多額の税額が発生する可能性が増えたのです。

太陽光発電の相続税評価方法

太陽光発電のような動産は、原則として売買実例価格で評価します。

しかし、中古市場がまだ少なく実例に乏しいので、評価が難しいのが現状です。このような場合は、取得価格から相続発生までの減価償却費を控除した「残存価格」で評価します。

太陽光発電の法定耐用年数は17年と定められています。17年後の評価額は0円。しかし、資産価値のない動産であったとしても20年は安定した売電収入が入ってくるので、減価償却費を多く計上しているほど、相続税上は有利になります。評価額が下がった状態で贈与すれば、課税評価額は低いものの売電収入は変わりません。

融資返済中に相続が発生した場合

融資を受けて太陽光発電を購入し、借入金の返済前に相続が発生した場合、相続人は債務を引き継ぐことになります。その借入の残債は、「債務控除」として評価額から引くことができます。

返済期間が15年で元金均等返済、2,000万円を借り入れで購入した場合を例にして解説していきましょう。

減価償却費:定率法5年で932万4,875円
1年当たりの借入金返済額:2,000万円/15年=133.3万円
5年後の評価額
2,000万円-(133.3万円×5年)=1,333万円

5年経過時の残債は1,333万円。そこから太陽光発電の評価額を引いた額が控除されます。

1,068万円-1,333万円=△265万円

評価額よりも借入金の残債の方が大きいため、過剰分△265万円は相続税評価額から控除されます。

まとめ

太陽光発電は相続税対策として有効であり、将来子供に与える負担を減らすことができます。ただし、ただ太陽光発電設備を設置すれば良いというわけではありません。20年後に土地は再利用できるのか?メンテナンス管理はしっかり行ってくれるのか?といった点も重要です。

相続税対策には専門的な知識や手続きが必要ですし、より効率的な節税プランを提案してくれるのも専門家です。一人で考えるよりも、税理士などの専門家に相談した方が得策です。

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