太陽光発電とオール電化の併用のすすめ

オール電化と太陽光発電にはそれぞれ導入メリットがありますが、この2つを併用すると相乗効果が発揮されます。今回は、太陽光発電とオール電化の関係と、併用のメリット、デメリットについて紹介します。

太陽光発電とオール電化の併用とは

太陽光発電とは、太陽光パネルとパワーコンディショナーなどを利用した発電システムのことです。

一方オール電化は、電気のみで住宅内のエネルギーをまかなう設備の総称です。ガスを使用する給湯器やガスコンロの代わりに、エコキュートやIHクッキングヒーターを使います。

太陽光発電とオール電化を併用すれば、自宅で発電した電気を使用し、売電収入も得て、光熱費全体を削減できる可能性があります。

太陽光発電とオール電化の併用のメリット、デメリット

太陽光発電とオール電化の併用には、メリット、デメリットがそれぞれ存在します。オール電化住宅にお住いの方で、太陽光発電を検討している方は慎重に判断しましょう。

メリット:電気代を抑えてオール電化できる

太陽光発電とオール電化の併用メリットは、支払う電気代を削減できるところでしょう。

一般住宅の光熱費は、ガス代、電気代の2種類です。しかしオール電化の場合は、ガス機器の代わりになる電気機器を導入しているため、ガス代に相当する金額が電気代へ上乗せされます。

さらにオール電化の電気料金単価は、日中が高くなるため昼間に電気を使用している方にとっては大きな負担です。

太陽光発電があれば、日中の買電量を抑えられますし、売電もできます。時期によっては売電収益が電気代を上回り、手元に収入を残すこともできますよ。

デメリット:初期費用が高額

太陽光発電とオール電化併用のデメリットは、初期費用が高額になってしまうことです。

オール電化機器へ切り替えるためには、エコキュートやIHクッキングヒーター、周辺機器の購入と設置費用で総額30～40万円はかかります。

また、住宅用太陽光発電システムは、3～5kWクラスでも約100～200万円の設置費用と、年間2万円前後の維持費用（メンテナンスや保証関係）が発生します。

年々各種機器の本体価格は下がっているものの、誰でも手軽に購入できる価格帯とまではいえません。まずは予算や見積もりを確認しましょう。

オール電化が向いている家庭

オール電化はガスを使用しない、新しい生活スタイルですが、ご家庭によって向き、不向きもあります。ここではオール電化向きのご家庭を紹介します。

共働きで昼間家に人がいない

たとえば夫婦共働きで、昼間は自宅に人がいない場合はオール電化に向いています。

オール電化の電気料金は、3種類の電気料金単価で昼間の単価がもっとも高い設定となります。そのため昼間に電気を使用しないご家庭の方が電気代を削減しやすいということです。プランによっては昼間の電気料金が夜間の電気料金の3倍近くになります。

例:東北電力の「よりそう＋シーズン＆タイム」（7～9月、夏季シーズンの場合）

●昼間（10～17時）:43.14円/1kWh

●オフピーク（17～22時、8～10時）:26.73円/1kWh

●夜間（22～翌日の8時）:11.43円/1kWh

太陽光発電の蓄電池がある

すでに太陽光発電システム用の蓄電池を設置している、もしくは設置する予定の家庭はオール電化に向いています。日中に電気を蓄え、夜間に使用できるからです。蓄電池は非常用電源にもなります。

まとめ

オール電化と太陽光発電を併用すれば、電気代削減効果と売電収入のメリットを得られる可能性があります。まずは導入費用と月々の電気代、それに売電収入の見込みを計算してみましょう。