太陽光発電投資を検討している中で、家庭用と産業用の太陽光発電の違いとは何なのか、疑問に持った方もいるでしょう。このページでは家庭用太陽光発電と産業用太陽光発電の違いについて紹介していきます。
家庭用太陽光発電と産業用太陽光発電の大きな違いは発電によって出力される大きさです。
通常は家屋の屋根に設置して発電。発電による出力は10kw未満に限られています。
産業用太陽光発電は空き地や遊休地、または工場屋上に設置することが一般的です。大規模な工事が必要なため、土地の地盤調査を行いしっかりとした地盤の上に建造物を建てる必要があります。
発電による出力は10kw以上ものを指します。
2つの発電方式は、発電された電気の使い方にも違いがあります。
家庭用太陽光発電で作られた電気は、まずはその過程で消費されます。家庭の電気をまかなったうえで余った分を電力系統へ流して、その量に応じて買取してもらうものです。
産業用太陽光発電で発電した電気を、すべて買取してもらいます。
産業用と付くことから、一般の住宅では全量買取ができないと捉えている方もいるようですが、設置容量が10kw以上になる場合、一般家庭でも全量買取の対象を選択できます。一方で事務所や店舗であっても、10kw未満の設置容量であれば余剰買取制度を選択できます。
発電した電気を買い取る価格と、その価格を保証する期間においても家庭用と産業用では違いが生じます。
太陽光発電システムに出力制御機能が備わっている余剰買取の場合、2018年は28円/1kwh、2019年は26円/kwhの売電価格。
出力制御機能が備わっていない場合は、2018年が26円/kwh、2019年では24/kwhと価格に若干の差が出ています。売電価格を保証する期間は出力制御機能の有無に限らず10年です。
家庭用太陽光発電 | ||
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余剰買取 | ||
出力制御機能あり | 出力制御機能なし | |
2018年 | 28円/1kwh | 26円/1kwh |
2019年 | 26円/1kwh | 24円/1kwh |
買取保証期間 | 10年間 |
産業用の売電価格は平成30年度が18円/1kwhに設定されており、買取保証期間は20年間と家庭用に比べ、長期に設定されています。
産業用太陽光発電 | ||
---|---|---|
全量買取 | ||
2018年 | 18円/1kwh | |
買取保証期間 | 20年間 |
10kw未満の家庭用太陽光発電システムを導入する際、国からの補助金以外にも地方自治体から補助金を提供している場合があります。
お住まいの市区町村のHPや窓口に問い合わせをしてみると、該当する補助金を紹介してくれるでしょう。
10kwを超える産業用太陽光発電システムを導入する場合、自家消費が目的ではなく売電のために設備投資を行なうため、受けられる補助金はありません。
国が用意している補助金の対象は9.99kw以下が対象になっているため、産業用太陽光発電システムは補助金の対象に該当しません。しかし、国以外にも都道府県や市区町村の地方自治体では補助金を支給しているケースもあります。
中には定期的・期間限定で申請を交付している場合もあるので、都度チェックしてみると良いですね。
太陽光発電投資に限らず、店舗や事務所向けの補助金のように、事業所の形態を限定しているケースもあります。補助金の申請はなかなか骨が折れるものです。必要に応じて施工業者に相談や申請の代行も依頼できるか確認しておきましょう。
発電した電気を直列から並列に変換して、蓄電器や家庭の機器で利用できるように安定させる役割を持つパワーコンディショナー。
家庭用太陽光発電で使用するパワーコンディショナーは2kw~5kwが一般的ですが、産業用太陽光発電の場合は10kwのパワーコンディショナーを使用します。
100kwの太陽光発電システムを導入する場合、10kwのパワーコンディショナーを10台連結させる必要があるので、それだけコストが必要なことがうかがえますね。
家庭用太陽光発電の設置架台は、通常家屋の屋根に置かれます。一般住宅はスペースが限られており、周りの住宅地との干渉も考えられるもの。建築上一番高い位置に設置することが好ましいと考えられているのです。
一方で産業用太陽光発電の場合は、建造物の屋根に取り付けるのではなく、十分にスペースのある遊休地やビルの屋上に設置します。
そのため、設備の土台部分となる架台は施工業者によって設計されたものが用いられることが一般的です。
家庭用太陽光発電と産業用太陽光発電の基本的な設備の違いから、補助金に関することまでを紹介してきました。
これらを踏まえてどちらの太陽光発電がベストなのかは、あなたの生活環境や資産状況に応じて変わるでしょう。
より長期的に運用を考えているなら、20年に渡って発電したすべての電力を買い取ってもらえる産業用太陽校発電がおすすめです。
家庭用太陽光発電で、ご自身の家庭の電力を賄うことも十分投資につながるので、ぜひ検討してみると良いですよ。
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