太陽光発電は災害時にどのように役に立つ？活用法を紹介

太陽光発電は、災害によって停電が起きた際には非常用電源としてとても役に立ちます。では、停電時には太陽光発電システムをどのように活用すればいいのでしょうか。こちらでは、災害時に知っておくべき注意点も含めて紹介していきます。

太陽光発電システムに搭載された自立運転機能

太陽光発電システムに搭載されたパワーコンディショナは、システムで発生した電力ではなく、外部から供給された電力で動いています。そのため、地震や台風などの災害で停電が起きた際にはパワーコンディショナが使えなくなり、そのままでは発電した電力を活用できなくなってしまうでしょう。

そのようなときのためにパワーコンディショナには自立運転機能が搭載されており、太陽光パネルが利用できる日中であれば、停電時でも電気の変換をおこなえるようになります。

自立運転機能の操作・活用方法

操作について

パワーコンディショナの自立運転機能では、通常送電ネットワークを作っている系統連系を遮断します。この動作は手動での操作が必要であり、細かな操作方法はメーカーによって異なりますが、流れ自体はおおむね同じです。

まず、住宅など建物全体のブレーカーを落とし、その後に太陽光発電のブレーカーを落とします。その次に、パワーコンディショナ本体かモニターで自立運転モードに切り替え、電気機器を自立運転用のコンセントに接続するのが一般的な流れです。

太陽光発電の電力でどれくらいの電気を賄えるか

太陽光発電システムで発電した電力は、1500Wの範囲内であればテレビや冷蔵庫、電子レンジの使用や携帯電話の充電などを一度におこなうことは可能です。そのため、災害時に最低限の情報を収集したり日常生活を送ったりする分にはほぼ問題ないといえます。

自立運転機能の注意点

大容量や電源入力時に電力消費する家電品は使わない

自立運転機能を使用する場合、電力の容量を超えると電気を使用することができなくなります。そのため、IH調理器やエアコンなど消費電力の大きい家電品、また電源入力時に大きな電力が必要になる大型テレビなどは、使用しないようにします。

重要データが入っているPCなどは使用を避ける

PCは電力供給が突然途切れると、ハードディスクが破損して内部のデータがすべて失われてしまう可能性があります。万が一の場合を考えて、データ損失によって損害を被る可能性のあるPCの使用を避けてください。

曇りや雨の日は発電量が少なくなる

太陽光発電システムは、太陽光エネルギーを使用するものですから、日照がない曇りや雨の日はおのずと発電量が少なくなります。このようなときは、使用する家電品は容量の小さなもののみに限定するべきです。

夜間は使用できない

日照がなくなってしまう夜間は、発電も全くできなくなってしまいます。この場合、自立運転機能に切り替えても電気を使用することはできません。

夜間も電気を利用する場合は蓄電池を併用

太陽光発電システムに、太陽光エネルギーで発電した電力を蓄積する機能はありませんが、蓄電池を併用すれば、停電が起こる前から電力を蓄えておくことができます。蓄電池を使うことで、災害による停電時以外にも、夜間における電力の自家消費が可能になります。

まとめ

災害などによる停電時は、太陽光発電システムのパワーコンディショナに搭載された自立運転機能が活躍するでしょう。使用電力の容量に注意すれば、消費電力の大きい一部の家電品以外はたいてい使えるようになります。また、蓄電池を併用すれば夜間でも電気が使えるため、活用するのがおすすめです。