太陽光発電の設置費用と容量の関係性

太陽光発電システムの導入にかかる費用は、必ずしも安ければいいというものではありません。長い目で見て損をしないよう、設置費用と容量、発電量を鑑みて検討することが大切です。今回は、太陽光発電の設置費用と容量について説明します。

1kWあたりの設置費用相場

太陽光発電の設置費用はメーカーにもよりますが、相場としてシステム容量1kWあたりおよそ30万円～35万円となっています。そして、一般的な住宅に搭載する太陽光発電システム容量は4.5kW程度が平均です。つまり、これらを加味すると設置費用は135万円～158万円程度となります。

太陽光発電システム設置費用の内訳

部材代

太陽光パネルそのものやパワーコンディショナ、架台、ケーブルなどが含まれます。また産業用であれば侵入者を防ぐフェンスなども部材の1つです。一例では、部材代だけで安くて180万程度かかりますが、工事費や諸費用などと合わせて値引きされるケースが多いです。

工事費

太陽光発電システム設置における、あらゆる工事にかかる費用です。部材組み立てや送電網への接続、産業用の場合は土地の整備費用なども含まれます。一例を出すと、パネルや架台設置、電気工事含めて30万円くらいです。

その他諸費用

上記の他では、設置にかかるコーキング材などの雑費がかかります、さらに、システム設置の際に資源エネルギー庁や電力会社におこなう、認定や系統連系（送電網などへの接続）の申請にはそれぞれ費用が必要です。費用の一例をあげると、これら諸経費を合わせるとおよそ2万円となります。

初期費用とシステム容量

初期費用を抑えたいからといってシステム容量の少ないものを選ぶと、長期的な目で見たときに売電収入で損をすることがあります。たとえば、4kWと4.5kWでは前者の方が初期費用は安いですが、発電量は後者の方が多くなります。すると、システム容量が大きい方が売電収入を多く得られることになり、よりお得になる可能性もあるのです。そして結果的に、初期費用がかかってもシステム容量を大きくする方が初期費用の回収も早く済むケースも考えられます。そのため、初期費用とシステム容量、発電量を含めて詳細にシミュレーションすることが大切です。

システム設置には自治体から補助金が出る場合がある

太陽光発電システムの設置にあたっては、2020年時点では国からの補助金はありませんが、各自治体が補助金制度を設けていることがあります。補助金の金額や条件など詳細は自治体によって異なるため、補助金を受けたいときは自治体に問い合わせてみることをおすすめします。

まとめ

太陽光発電システムの設置費用には、太陽光パネルなどの部材に加えて工事費や諸経費といった内訳があることを覚えておき、見積もりを出してもらう際には細かく照会してください。また、単に初期費用が安いものを選ぶのではなく、容量や発電量の関係も考慮してよりお得になるものを選びましょう。