太陽光発電システムの価格相場はどれくらい？

太陽光発電システムは、パネルやパワーコンディショナなど部材の価格相場を把握し、適切な価格で導入すべきです。では太陽光発電システムの価格相場とはどれくらいなのでしょうか。工事費などの各種費用についても合わせて紹介します。

価格相場は下がりつつある

太陽光発電システムの部材の価格相場は、年々下降傾向にあります。住宅用太陽光発電の価格相場を1kWあたりで見たとき、2011年ではおよそ47万円/kWでしたが、2019年にはおよそ29万円/kWまでに下がっています。つまり、この8年間で1kWあたり20万円近く価格相場が下がっている計算になるのです。

太陽光発電システムの価格相場

住宅用の場合

まず、住宅用太陽光発電システムの価格相場を見てみましょう。メーカーにもよりますが、一般的な住宅用の設置容量を5kWとした場合、およそ145万円が相場です。

産業用の場合

産業用太陽光発電システムの場合、設置容量1kWあたりでは20万円程度とされており、住宅用よりも若干安い価格相場となっています。これをもとに単純計算すると、10kWの場合の価格相場は200万円くらいとなります。

50kWを超える大型の場合

ちなみに、設置容量50kWを超える大規模なシステムの場合、価格相場は1kWあたり15万円程度、50kWの部材を設置すればおよそ750万円が相場です。ただしこの場合、電力会社との高圧連係の契約でおよそ50万円、電気主任技術者への人件費等で1年に50万円などの費用が必要となり、通常の費用相場よりも多くの出費が求められます。

設置費用の相場も考慮すべき

設置費用の相場とは

ここでの設置費用とは、太陽光発電システムの部材以外に設置にかかる工事費などを含めた金額です。設置費用の相場は、一般的に1kWあたり75,000円程度となっています。ただし、設置容量が大きくなっても工事の工程は大幅に増えるわけではないため、設置容量が大きくなればその分お得になることも考えられるでしょう。

設置費用の内訳

設置費用の内訳を見てみましょう。まずは太陽光発電パネルやパワーコンディショナなど部材設置工事費に加え、電気工事費や足場の組み立て費用などが主です。それに加え、電力会社との手続きや損害保険の加入費、工事にかかる準備や後片付けなど細かな費用も含まれています。

費用対効果を考えてよりお得に

設置容量を増やした方がお得になることも

住宅用のシステムで考えると、標準的な設置容量はおよそ4kW～6kWが標準です。このとき、設置容量が少ない方が単純に価格は安くなりますが、多少価格が高くても設置容量が多い方がお得になることがあります。

お得になる理由

設置容量を増やした方がお得になる理由とは、1kWあたりの価格が安くなることがあげられます。1kWあたりの価格が安くて発電の性能が同じだとすると、設置容量が多い方が費用対効果は高くなるのです。また、発電した電気がたくさん余って売電収入を多く得られることもお得になる理由の1つです。

設置費用が相場より高くなるケースとは

上記にあげた設置費用の価格が相場より高くなるケースとは、たとえば高い場所に設置することから複雑な足場組みなどが必要になるとき、設置工法の違いにより高い手間賃がかかる場合です。これらは、太陽光発電システムを設置する場所の状況や屋根の素材などによって異なるため、詳しくは見積もりを出してもらうのが賢明でしょう。

まとめ

太陽光発電システムの部材価格相場は下がりつつあるため、個人でも導入しやすくなっています。ただし費用に関しては、工事費などについても考慮する必要があるでしょう。設置容量が少ない方が単純に価格は安くなりますが、費用対効果を考えると設置容量を増やした方がお得になる場合もあるため、よく検討しましょう。