太陽光発電システムが台風によって破損したときはどうするか？

太陽光発電システムは屋外に設置するものであるため、台風などの自然災害が訪れた際には破損や飛散といった被害を受ける可能性があります。このようなとき、自分で対処すべき方法や保証などはあるのでしょうか。今回は、台風が来たときに太陽光発電システムの取り扱いで心得ておくことを紹介します。

台風が来たときの太陽光発電システムの被害例

太陽光パネルやケーブルラックなどの飛散

強烈な風をもたらす台風では、その風によって太陽光パネルやケーブルラックなどの各部材が飛散してしまう被害が多いです。

架台の変形

太陽光パネルを支える架台などが、風によって変形するなどの被害もよく見られます。設置する屋根が劣化していたり、地面に直接設置している場合に地盤が緩んでいたりすると、固定する強度が弱くなって飛ばされてしまう可能性もあるでしょう。

水害による電気系統の破損

大雨が降ったり、それにより浸水などの被害に遭ったりした場合、太陽光発電システムの電気系統が破損、故障することも考えられます。

設備の飛散などにより近隣住宅などへも影響

太陽光発電の設備などが風で飛散した場合、近隣の住宅などにぶつかり被害が広がる危険性も考慮に入れておかなければなりません。

太陽光発電が台風の被害を受けたら

どのような被害が出たか確認する

台風が去った後にまず行うことは、どのような被害が出たか状況を確認することです。それにより、今後の対策方法を適切に行うことが出来ます。

安全に注意して電源を切る

発電設備など電気系統に被害が出ている場合、そのまま触ると感電などの危険性があります。そのため、まずは電気を通さないゴム手袋などを着用し、安全に注意して電源をブレーカー、パワーコンディショナ、接続箱、アレイの順番に落としていきましょう（低圧の設備の場合）。

破損した部材の回収を依頼する

太陽光発電パネルなど大きなものは、自分自身で回収・廃棄するのは難しいです。そのため、電気主任技術者が在籍している専門の回収業者や施工業者に連絡して回収を依頼しましょう。

太陽光発電システムの破損における保証など

メーカー保証は会社によって異なる

台風などの自然災害におけるメーカー保証は、企業によって対応が異なります。多くのメーカーでは保証がついていても災害補償は有償となるケースが見られ、その保証内容や費用に違いがあると考えるといいでしょう。また、自然災害補償を別途設けているメーカーもあります。

メーカー保証がない場合は災害保険などを活用

メーカー保証がついていない、また有償である場合、加入している災害保険などでフォローできることがあります。まずは、保険会社に連絡をして補償範囲や金額などを相談してください。ただし、部材の飛散により近隣の住宅もしくは自宅に及ぼした損害は、ほぼ保険会社の補償の対象外となります。

まとめ

太陽光発電システムが台風被害を受けたとき、まず安全を確保するための適切な対処を行うことが大切です。そして被害状況を確認した後、メーカー保証についてや加入している災害保険などの内容を確認し、どの範囲まで補償の適用となるか相談、検討してください。