太陽光発電を途中で売却する理由は？

売電権利のある20年を待たずに途中で売却する人がいる

太陽光発電設備を建設すると、その後20年にわたり、電力の固定買取制度が適用されます。20年間、かならず電力会社が電力を買ってくれる、という制度ですね。多くの投資家は、この制度が魅力で太陽光発電投資を始めることでしょう。

ところが投資家の中には、20年という固定買取期間の満了を待たずして、途中で太陽光発電設備を売却してしまう人もいるそう。電力会社が「かならず電力を買います」と言っているのに、なんだかもったいない気がしますよね。

なぜ、これら投資家は太陽光発電設備を途中で売却してしまうのでしょう？以下、設備を途中で売却する主な理由をご紹介します。

なぜ途中で売却をするのか？

売電権利のある20年を待たずして太陽光発電設備を売却してしまう理由は、主に次の5つです。

急に現金が必要になったため

太陽光発電投資は、最低でも20年にわたる長期投資です。発電をスタートさせた時点では資金潤沢であったとしても、そのような状態が20年にわたって続く保証はありません。

たとえば、事業が傾いたり景気が悪化したりなど。または、大規模災害など。何らかの理由で急に現金が必要になる可能性は、ゼロではありませんね。

そのような状況の中、ある程度の金額で現金化できるものが太陽光発電設備しかないならば、これを売却するしか方法はないでしょう。

減価償却の耐用年数を迎えたため

もともと太陽光発電投資の目的が、事業利益にぶつける減価償却だった場合、償却期間が満了になれば太陽光発電設備を保有し続ける理由がなくなります。その場合、20年という固定買取期間を待たずして設備を売却する、ということもありうるでしょう。

なお、国税庁の耐用年数省令によると、太陽光発電設備における減価償却の耐用年数は17年。固定買取期間満了の20年まで残り3年、というところでの設備売却となりますね。

発電量が予想を下回っているため

太陽光発電投資を仲介した事業者が予想した発電量と、実際に設備から得られる発電量とは、まったく一致するわけではありません。主に天候を理由に、予想を下回ったり上回ったりすることになるでしょう。

ところが中には、いつまでたっても、業者が予想した発電量を超えることがない設備もあるようです。業者の予想が甘かった、ということなのかもしれません。

そのような設備を手にしてしまった投資家の中には、早々と設備を手放し、より効率の良い投資に資金を回す人もいるようです。

他の事業に投資をするため

投資家にとって、太陽光発電よりも魅力的な投資法が現れた場合、設備を売却して別の投資に資金を回すこともありうるでしょう。

風力発電などの別のエネルギー設備への投資、不動産や株式などへの投資、事業の設備投資など、現金化した資金の投資先は様々。中には、より有利な場所・条件での太陽光発電投資を始める人もいるようです。

なお、そもそも投資は腰を据えて長期的に行うのが理想。あまり資金をコロコロと回転させていると、都度、お金が目減りしていくので注意が必要です。

管理が面倒になったため

太陽光発電設備を健全な状態で維持していくためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。設備に不具合が見つかれば、発電時間を減らさないよう、すぐにでも修理対応する必要があります。

通常、これらのメンテナンス管理は業者に任せるものですが、中には経費節減のために、投資家自身が一定のメンテナンスを行っている場合もあるようです。そのような投資家の中には、メンテナンス管理が面倒になってきたことを理由に、太陽光発電設備を手放す人もいるようです。

信頼できる業者とタッグを組もう

以上、太陽光発電設備の売却理由について解説しました。リサーチしたところによると、ほかにもいくつかの理由があるようですが（投資家本人の死去など）、おおむね、途中売却の理由は上記のようなものです。

逆に言えば、上記のような理由の可能性がほとんどない人にとっては、自信を持って太陽光発電投資をスタートさせて良い、ということかもしれません。太陽光発電投資に対する基礎知識をしっかりと身につけ、信頼できる業者とタッグを組んで投資に臨みましょう。

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